-C- 手打ち蕎麦 ちんねん

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<大人たるもの、こういう蕎麦屋に通いたい>

まず、“ここかぁ”という隠れ家的な店の佇まいがいい。新橋の老舗蕎麦屋で修行を積んだ中谷さんが、今年9月に妻の未央子さんと開いた本格手打ち蕎麦の店。「修業先に入門して4年の間、早朝から終電まで休日も夢中で蕎麦打ちしてましたね。」中谷さんの真白な作務衣姿にうまい蕎麦を出す職人の誠実さがにじみ出る。

手打ち蕎麦は600円〜。変わり、せいろ、田舎の3種で、冬の変わりは『ゆずきり』。細打ちの蕎麦芯に練り込まれたゆずの香味を塩で楽しむのも通だ。温かい蕎麦ならこの時期のおすすめは『鴨南蛮』(1600円)。焼目のついた鴨肉が香ばしく、本鰹・宗太・椎茸の澄んだ出汁に良質な鴨脂が広がる最強のひと品。鴨好きならずともぜひ食してほしい。酒にもこだわりが光り、酒肴は刺身や『天ぷら盛合わせ』(1750円)など、季節の素材が味わえる頼もしい蕎麦呑処っぷりだ。あと中谷さん、すばらしい字を書く。手書きのメニューを眺めながら蕎麦が出るのをのんびり待とう。

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↑『三色もり』(1000円)

本格手打ち蕎麦が三色で1000円は安い。
奥は「田舎」。左が「せいろ」で、右が冬の変わり「ゆずきり」。
この取材で初めて知った「ゆずきり」。
写真の通り、蕎麦は黄色く、柚子の香りに満ちている。
蕎麦つゆも添えられていたので、ひとくちだけつゆで試したのだけれど、
この香り、蕎麦のコシや繊細な食感は、やはり塩の方がたのしめる。

ちなみに、秋の変わりは胡麻で、これも実においしかった。
春は桜、夏は紫蘇などになるそうです。

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↑『鴨南蛮』1600円。
注文すると蕎麦の種類を聞かれる。
おすすめは「せいろ」というので、迷わず「せいろ」に。

鴨南蛮は大好物。かなり期待してのぞんだが、
その期待を上回るカモナンだった。
ほんとうは、添えられた白髪葱をのっけて写真を撮るべきだったのだけど、
あまりにもおいしそうで、白髪葱をのっけた写真を撮る前に食べ始めてしまった。

蕎麦は「せいろ」にして大正解。「田舎」でもおいしくいただけると思うけど、
「せいろ」の細さが鴨の脂と出汁をよくからめ、より相性がよいと思う。
汁は飽きることなく、全つゆいたしました。

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↑『天ぷら盛り合わせ』1750円。

車海老が2本、穴子に季節の野菜が数種。
海老がとっても大きくて感動。蕎麦と天ぷらの『天もり』1500円もある。

常連さんが夜メニューの『つくね大根』が最高にうまい、と言っていたので次は是非試したい。

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↑最後に『蕎麦の実アイス』150円をいただいた。
うまいです。
蕎麦の香りと、滑らかなんだけど、ざらりとした穀物独特の舌触りが新鮮なアイス。
ぱらっとアイスにのった蕎麦の実が香ばしくって洒落てます。
特に、熱い汁蕎麦を食べた後は〆にぴったり。

☎047-720-0630 浦安市猫実5-13-10 浦安橋手前の東西線線路下、駐輪場の歩道を抜けた先。
昼11:00〜LO13:45、夜16:00〜LO22:30 水休 www.soba-chinnen.com

 

◎年越し蕎麦の販売あり(せいろのみ)。 ☎か来店時に予約を。

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